こんにちは!ぼりたそです!
今回は化学メーカーの研究職で働いて5年目の私から仕事をしていて大変だったことについて記事を書いてみました。
化学メーカーは基本ホワイトと言われていますが、働いてみるとやっぱり悩みの一つや二つはあるものです。
化学メーカーの研究開発職を目指して就活中、転職中の方もいるかと思いますが、そんな方の参考になれば幸いです。
この記事は以下のポイントでまとめています。
それでは順に解説していきます。
研究開発職とは
研究開発職は研究で得られた知見をどうやって製品にするかということを考える職種になります。
なので、研究職のように基礎研究を行うのではなく、目の前の市場に対して具体的な製品(ソリューション)を提供していくことになります。
企業によっては研究職もまとめて研究開発職としているところもあるようです。
お客さんと近いところで働くことになるので、製品の採用可否など自分の働きに対して結果が見えやすくモチベーションを保ちやすいというメリットもあります。
一方で、お客さんと近いということは製品開発の納期があったり、時には無理難題な課題を突きつけられたりするので、人によってはストレスを抱えやすいこともあるようです。
実際にお客さんと会い、お客さんの悩みを解決することが楽しいという人には向いているかと思います。
化学メーカーにおける他の職種などは以下の記事にまとめていますので、ご参考にしていただければと思います。
働いて大変だったこと
次に研究開発職で働いて大変だったことについて解説していきます。
私は働いて5年目になりますが、業務としてはどちらかというと研究職よりになるかと思います。
お客さんに近いところで要望に応えていくよりも数年先の市場を見据えて市場に売り出す製品の開発を目指しています。
そんな私が働いていて大変だと感じたことを以下にまとめています。
- テーマ外雑務
- 人間関係
- 法律関連
- 特許関連
意外に研究とは関係のないところなんだなという感じですね…
研究自体は面白いのですが、それ以外の要素で苦労することがあるんですね。
それでは順に解説していきます。
テーマ外雑務
まずはテーマ外雑務です。
これは、普段業務を行なっていると避けては通れないのですが、上司から言われる「ちょっとこれやっといて」だったり測定装置の故障トラブルだったりとスポット的に出現するタスクです。
このテーマ外雑務のタチの悪いところは時間は浪費されるが、自分のためにならず、おまけに一切業務として評価されないところです。
結局、自分のテーマ進捗が遅れるので残業が発生したりなど、良いことは一つもなく、できれば避けるか請け負わない精神で臨むのが一番無難です。
人間関係
続いては人間関係です。
正直これは研究開発職や化学メーカーに限ったことではなく、会社で働くサラリーマン全体に言えることですが、上司や同僚との人間関係は苦労することかと思います。
私自身、人間関係は良好な方ですが、周りの人を見ると上司や先輩との折り合いが悪いことがあり、そうなると普段の業務に支障が出たり、メンタルに異常をきたすケースも見てきました。
仕事は仕事として割り切れる人なら良いですが、人間少なからず私情が入ってしまうもので、「あの先輩には報告しづらいな」とか「あの人から頼まれた仕事だからこんなもんでいいか」など小さいところで業務に支障が出てくると思います。
特に研究開発職だと営業や生産部署とも連携を取らなければいけないため、他部署とも良好な関係を築いておくことが重要になります。
人間なので合う合わないは必ずありますが、そこは大人として表面上だけでも良好な関係を保つ方が無難です。
法律関連
次は法律関連についてです。
研究開発職で材料や部品を開発する際に当然性能や利益性は重要になってきます。しかし、それ以上に重要になってくるのが法律上、販売や生産の許可、認可が下りているのかという点です。
仮に優れた製品を開発できたとしても法律上で販売や製造が禁止されていたら何の意味もありません。なので、必ず法律周りをチェックする必要があるのです。
ただでさえ、性能や利益など考えることが多いのに法規制まで気にしなければいけないとなると、考慮すべき変数が多すぎて頭がパンクしそうになります。
さらに海外展開している企業だと、国ごとの法律も考慮しないといけないので、まあ結構大変ですね…
しかし、一から自分で調査するということはなく、法律関連を専門としている部署があるケースがほとんどだと思いますので、その部署と連携を取りながら開発を進めていくことがほとんどです。
そうは言っても、開発テーマや開発品ごとに一々確認をとらないといけないですし、正直面倒というのが本音になりますね。
特許関連
最後に特許関連です。
特許は自社の技術を守るために必須のツールとなります。逆に自社の技術に関して他社に特許を取られると自社で製造、販売する際に特許侵害となってしまい、非常に厄介なことになります。
これを防ぐために、自社で開発した技術はなるべく特許化したり、他社の特許出願の動向を調査したりなど対策が必要になります。
この特許対策がまあまあ大変で、自社技術を特許化するのも特許用のデータが必要ですし、まず特許化できるのか調査も必要になってきます。
他社の特許出願動向の調査も大量の特許を読んで自社の販売、製造に脅威となるかを確認しなければなりません。仮に脅威となる特許出願があれば、それに対して対応しなければなりません。
正直、研究開発として製品を開発する傍らでこれらの業務を遂行するのは結構大変ですね。
終わりに
以上が、化学メーカーの研究開発職で働いて大変だと思ったことについてになります。この記事で紹介したこと以外にも勤務地問題や配属ガチャなど苦労する点もありますね。今回はネガティブ面についての記事でしたが、ポジティブな面もそれ以上にあり、何よりも研究が好きであれば十分に素質があると思いますので、自分は研究開発職で良かったと感じています。