こんにちは!ぼりたそです!
今回は研究開発職で必要な資質について記事にまとめてみました。
現在、私は化学メーカーの研究開発職に就いており、様々な仕事や働く人たちを見てきたつもりです。
その中である一定の成果を出している人には共通する資質があるなと感じましたので、今回その研究開発職で必要な資質についてまとめてみました。
なお、これは私個人の見解に過ぎないので、あらかじめご了承ください。
また、この記事は以下のポイントでまとめています。
それでは順に解説していきます。
研究開発職とは
研究開発職は研究で得られた知見をどうやって製品にするかということを考える職種になります。
なので、研究職のように基礎研究を行うのではなく、目の前の市場に対して具体的な製品(ソリューション)を提供していくことになります。
企業によっては研究職もまとめて研究開発職としているところもあるようです。
お客さんと近いところで働くことになるので、製品の採用可否など自分の働きに対して結果が見えやすくモチベーションを保ちやすいというメリットもあります。
一方で、お客さんと近いということは製品開発の納期があったり、時には無理難題な課題を突きつけられたりするので、人によってはストレスを抱えやすいこともあるようです。
実際にお客さんと会い、お客さんの悩みを解決することが楽しいという人には向いているかと思います。
化学メーカーにおける他の職種などは以下の記事にまとめていますので、ご参考にしていただければと思います。
研究開発職に必要な資質
次に私が5年間、研究開発職で働く中で必要だと思った資質についてご説明します。
資質とはその人に潜在的に宿る性質みたいなものと思ってください。なので、資質が高ければそれだけその性質が強い思考が働きやすいということですね。
さて、本題に戻りますが、研究開発職で結果を出している人は次のような資質が高いと感じました。
- 分析思考
- 好奇心
- 発想力
- 計画性
- 未来志向
言われると、まあそうだなと思うかもしれませんが、順に説明していきます。
分析思考
まずは分析思考についてです。
ここで言う分析思考とは、得られたデータから相関や傾向を掴み、要因や理由を解明する思考力のことです。論理的思考力とも言えますね。
想像がつくと思いますが、研究開発の世界では製品を開発する際に得られたデータから性能に影響する因子を特定し、さらなる性能向上へ繋げていくといった開発フローが一般的です。
なので、得られたデータから傾向を見出し、正しい要因解明へと繋げられるような分析思考が必要となってきます。
分析思考については研究開発職に従事している人の多くが持ち合わせている資質だと思います。
好奇心
続いては好奇心です。
好奇心はどんなことにも興味が持てるという資質ですね。俗に言うアンテナを張るというのが自然とできてしまう人ですね。
研究開発では常に新しい製品開発を求められるので、様々な知識を総合してより革新的な技術開発を進める必要があります。
好奇心がある人というのは色んな知識を積極的に吸収することができるので、研究開発ではとても役に立つ資質と言えます。
私が普段働いている中でも好奇心が強い人は自分のテーマ外だとしても知識を積極的に吸収し、自身のテーマに輸入することで、効率よく研究開発を進めている姿をよく目にします。
発想力
続いては発想力です。
発想力は簡単に言えばひらめきで、何か大きな課題にぶつかった時に通常とは異なる視点でブレイクスルーを起こせる力になります。
研究開発をしていると、どうしても越えられない壁が立ちはだかることがあります。性能を向上させるとコストが高くなってしまうというようなトレードオフ問題がいい例ですね。
そういった問題に直面する時は従来の方法ではこれ以上改善は見込めない場合がほとんどです。そこで、違う視点から問題にアプローチする発想力を働かせると壁を一つ超えた画期的な技術が生まれることがあります。
発想力がある人は誰もが諦めていた問題をあっさり解決してくれたりと天才か!?と思ってしまいます。実際は頭が柔らかく、物事を俯瞰して見ることで問題に対するアプローチをいくつも提案できる人なんだと思います。
通常は今までの確立された手法があるため、先入観で無理だと諦めてしまいますが、発想力があると他面的に考えることができるのでしょう。
計画性
次に計画性です。
計画性は目標に対して遅滞なくプロジェクトを進められる資質のことです。
研究開発では顧客が近くにいるケースが多いので、A製品を○月○日までに100個ほしいなどと厳密な納期が課されることがほとんどです。
その時に全体の残された日数から逆算して何をいつまでに完了すればいいかが判断できる力が必要になってきます。
基本的にリソースは限られているので、その限られた条件でプロジェクトを進めていかなければなりません。その状況である程度のトラブルを考慮して納期に間に合わせるような計画を立てられる人は優秀な人材として結果を残しています。
私もそうですが、どうしても楽観的に「この工程は今までと同じだから大丈夫だろう」とたかを括っていると、思わぬトラブルで遅延してしまうなんてことがあります。
うまくいく前提ではなく、失敗、トラブル前提で計画を立てて、失敗した先の対処なども織り込むのが良い計画の立て方なのでしょう。
未来志向
最後に未来志向です。
未来志向とは目の前の状況から考えるのではなく、現状から未来を予想して物事を考える力になります。
研究開発では日進月歩で技術開発が行われており、最新の技術は常にアップデートされていきます。また、市場の需要も世論からガラッと変わってしまう可能性もあります。
なので、今の状況だけ考えて開発を行うと製品を作った頃にはさらに新しい技術ができていたり、需要が全くない状況に陥る可能性もあります。
市場調査をこまめにしたり、展示会や学会での情報収集、世界情勢含めた世論など様々な情報から未来を予想し、市場のトレンドを掴む人がいい製品を開発できています。
未来なんて予測できたら苦労しないですが、ちょっとした市場や世論の動きから少し先の市場を予測したりと、まずは未来に目を向けて考える訓練から始めるといいのかなと思います。
どうしても目先の市場や利益に目がいってしまいますが、少し先を見るとそこにはもっと大きな利益が見えてくるかもしれませんね。
終わりに
以上が研究開発職に必要な資質についてになります。今回挙げた5資質はあくまで資質です。なので、研究開発職に従事している方であれば誰にでも大なり小なり備わっているものだと思います。この資質を磨いて自分のスキルへと昇華することが優秀な研究開発者になるために必要なことだと私は思っています。